『「おしり」を鍛えると一生歩ける! 寝たきり・腰痛・ひざ痛を防ぐ』概要
『「おしり」を鍛えると一生歩ける! 寝たきり・腰痛・ひざ痛を防ぐ』(松尾タカシ著、広島大学大学院医歯薬保健学研究院助教 前田慶明監修、池田書店、2016年6月25日発行)は抗重力筋としての臀部の重要性を力説し、臀部と腸腰筋(大腰筋と腸骨筋)トレーニングに特化した本。松尾タカシさんによると抗重力筋の要が臀部だそう。
著者の“ヒップアップ・アーティスト”松尾タカシさんはフィットネストレーナー。前田慶明医師が監修してるから。松尾タカシさんは中学から大学2年の夏まで短距離走選手。数多くの優秀な選手―特にアフリカ系黒人選手―はお尻が発達していて、お尻から大腿、脹ら脛に向かって細くなっていた。一方、日本の優秀な選手はお尻よりも大腿や脹ら脛が発達していたそう。
第3章で膝痛で登山やスキーを諦めた80代の女性がお尻トレーニングで登山やスキーをもう一度楽しめるようになった実例を紹介しています。
『「おしり」を鍛えると一生歩ける! 寝たきり・腰痛・ひざ痛を防ぐ』を使いこなす
『「おしり」を鍛えると一生歩ける! 寝たきり・腰痛・ひざ痛を防ぐ』の肝は「第2章 簡単なのに効く おしりの筋トレ」。
第2章は自分で確認できるお尻4タイプ診断から始まる。自分は“あひるタイプ”。あひるタイプは「正面から見ると内股になっていることが多く、その分、おしりが外側に広がりやすい」という説明が自分にぴったり当たっていてビビりました。
次にレベル4まであるお尻力の確認法。
そして第2章中盤にあるフルカラー、写真、手順と要点で構成されている“実践! おしりエクササイズ”に突入。この項はお尻ストレッチ3種、腸腰筋エクササイズ2種、赤ちゃんの生まれてから立つまでの過程を元にしたというお尻を鍛える7つのベイビーステップ、仕上げのお尻ストレッチ2種。各項目の最初にあるPOINT、腸腰筋エクササイズと7つのベイビーステップはEasyとHardの要点、エクササイズによってNGの要点があって親切。
171〜174pにかけて“実践! おしりエクササイズ”を行う上で月毎に1〜3ヶ月までの目標があるから実践前に目を通しておきましょう。
『「おしり」を鍛えると一生歩ける! 寝たきり・腰痛・ひざ痛を防ぐ』の帯には「1日10分! だれもできるかんたん筋トレ」とあるけれど覚えてなんとかという感じ。
中核になっている腸腰筋エクササイズ2種と7つのベイビーステップを合わせると意外にバリエーションに富んでいるから自分の弱点=強化するべき体勢が目に見えてわかりました。
第2章後半は目的別メニュー5種とタイプ別メニュー2種を紹介。基本は全部行うのですが、重点的に行うトレーニングメニューを紹介しています。例えば自分はあひるタイプで膝が内側に入りやすくお尻が広がりやすい。だから股関節の柔軟性アップと中臀筋強化のためにおしりストレッチ②(脚を開きやすくする)と7つのベイビーステップ②(横向き)を重点的にやりましょう、という感じ。
『「おしり」を鍛えると一生歩ける! 寝たきり・腰痛・ひざ痛を防ぐ』の読み方
抗重力筋としてのお尻トレーニングの効用から知りたいなら第1章→第3章→第4章と読み進める。最後にトレーニングメソッドとして第2章で自分のタイプを知って、テストをして、171〜174pにある月毎の目標を確認、「おしりエクササイズ」を実践しましょう。
理屈はいいからとにかくトレーニングから知りたいなら第2章で自分のタイプを知って、テストをして、171〜174pにある月毎の目標を確認、「おしりエクササイズ」を実践。それから第1章から読み進めて臀部トレーニングの重要性や効用を知っておきましょう。
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